フリーランスというと、不安定なイメージがありますよね。
30代半ばにもなると、この歳でフリーランスなんて大丈夫かと心配されたりもします。
しかし、10年以上もフリーランスをやってきた僕からすると、フリーランスって思うほど危ない生き方ではないぞと思ったりします。
実は資産形成の面では、会社員より有利だったりもするんです。
この記事では、フリーランスが不安定と思われる理由と、10年フリーランスをしてきた僕が感じているフリーランスの有利な部分を解説します。
フリーランスが不安定と言われる理由

なぜ、フリーランスが不安定と思われるのでしょうか。
大きく2つの理由があると思っています。
フリーランスは収入が保証されない
まず、収入が保証されていないのが一番大きな理由ではないでしょうか。
会社員は基本的に一定の収入が保証されていますが、フリーランスは仕事が取れなければ収入ゼロです。
今現在稼いでいても、年を取った時に同じように稼げる保証もありません。
フリーランスの年齢に対する不安については、下記の記事でまとめています。

手厚い社会保障や退職金がない
もう一つ、フリーランスが不安定とされる要素が、社会保障や退職金がないこと。
年金については、会社員が国民年金と厚生年金の2階建ての制度に対して、フリーランスは1階部分の国民年金のみとなります。
会社員の場合、収入にもよりますが、厚生年金と国民年金を合わせた男性の平均の年金受給額は月に約16.5万円です。
対してフリーランスは国民年金は月に約6.5万円のみです。
その差額は、毎月約10万円にもなります。
また、会社員は退職金があります。退職金の平均は約2,000万円だそうです。
もちろんフリーランスには退職金ありません。
フリーランスが会社員より有利な部分

このように、一見すると会社員と比べてフリーランスはかなり不遇に見えます。
ですが、フリーランスならではの強みもあるんです。
保証されない代わりに今稼げる
会社員と違って保証されない分、今稼げます。
会社員の場合、沢山の保証がありますが、やはりそれは自分たちが稼いだお金から捻出されているわけです。
稼ぎの一部を留保して、あとから退職金や厚生年金として受け取っているイメージです。
それに対して、フリーランスは会社を中継せず、稼いだ金額をダイレクトに「今」受け取れます。
稼いだお金を無駄遣いしないで、自分で自分の未来を保証すれば良いのです。
フリーランスは資産運用の面で優遇されている
実は、資産運用の面では会社員よりフリーランスの方が優遇されていたりします。
iDeCoの掛金の上限が多い
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、私的年金の制度です。
税制上の優遇も受けれる非常にお得な制度なのですが、この掛金の上限が、会社員で最も多い条件で月2.3万なのに対して、自営業者が月6.8万円です。
個人的に年金を上乗せすることができるので、個人事業主にない厚生年金の代わりにすることができます。
満額の6.8万を30年間拠出した場合のシミュレーション結果がこちら。

厚生年金以上に、年金額を上乗せできそうです。
また、節税効果もあるので一石二鳥。
小規模事業者のみ利用できる小規模企業共済
小規模企業の経営者や役員、個人事業主は小規模企業共済制度を利用することができます。
国の機関の中小機構が運営する制度で、退職金を積み立てることができます。
積み立てた資金は運用されて、1%程度の利回りが期待できます。
しかも、掛金は全額所得控除になり、節税効果も抜群です。
フリーランスは退職金もお得に、自分で用意することができるのです。
フリーランスならFIREも目指せる

保証を犠牲にした高い報酬と、優遇された資産運用の制度があるフリーランスは、実は資産運用では有利な立場だったのです。
このメリットをしっかりと利用すれば、不安定とされるフリーランスでも盤石な生活基盤を構築することができます。
それどころか、近年注目されているFIREの実現も、会社員より早く達成できるかもしれません。
「Financial Independence, Retire Early」の略で、「経済的自立と早期リタイア」の意味です。
資産運用による運用益で生活できるようになることで、早期に働かなくて良い環境を作ること言います。
FIREを実現するには、資産運用するための元本が必要です。
「年間の支出の25倍」の元本を運用すると、資産を取りくずことなく運用益で暮らせると言われています。
もし年間200万で暮らせるなら、5,000万円を貯蓄する必要があります。年間400万なら、1億円という計算になります。
途方のない金額に感じますが、フリーランスならではの高報酬と、優遇された投資制度を利用すれば、FIREは夢物語ではありません。
実際に僕は1,000万以上の貯蓄ができています。

また、全ての生活費を資産運用でまかなわず、仕事+資産運用で生活するサイドFIREなら、さらに現実的です。
フリーランスの仕事以外に別の収入があるだけで、生活は十分安定しますよね。
まとめ:フリーランスこそ資産運用すべき
一般的に不安定で危なそうに思われるフリーランスですが、国もそのあたりを考慮しているようで、フリーランスを優遇するような制度を用意してくれているんです。
そのような制度を利用することで、会社員よりも安定した生活基盤を構築することも可能です。
良くも悪くも、全てが自分次第なのがフリーランスです。
仕事だけでなく、お金に関する知識も身に付けて、フリーランスとして生き延びましょう。
少しでもみなさんのフリーランスライフのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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フリーランスに興味を持っている方は、良い面と悪い面を理解した上で、後悔しない判断をしましょう。
メリットとデメリットは下記の記事をご覧ください。
